美女に続いて部屋の中に足を踏み入れた佑二は、さっきとは別の意味で唖然とな
り思わず辺を見回した。部屋の左奥には猛獣が暴れても平気なように思えるがっ
しりとした檻が設えられているし、檻の脇の壁には黄金鍍金の十字架が埋め込ま
れていた。
その十字架が単なる悪趣味な装飾で無い証明は、両手と両足、そして首と腰の部
分に哀れな獲物を拘束するための皮製のベルトが用意されているのだ。しかも、
他の調度がピカピカに磨き上げられているのに、十字架から垂れ下がった皮ベル
トだけは、汗か他の体液か判別の難しい滲みが浮き出ていた。そこから右に首を
振れば、硝子張りで中が丸見えのトイレと風呂が目に飛び込んでくる。
風呂の洗い場やトイレの便器近くには幾つもの鉄の鎖が天井から垂れ下がり、風
呂のシャワーの脇にも黄金鍍金の十字架が設置されているのだ。また、部屋の中
央に置かれた巨大なベッドも尋常では無く、風呂と同じように天井から鎖が幾つ
も垂れていて、先端は皮のベルトが装着されている。



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